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スキンケア

子どものアトピー性皮膚炎|毎日のスキンケアとプロアクティブ療法

「薬を塗るとよくなるのに、やめるとまた湿疹が出る」「毎日保湿していても、かゆみが続く」。子どもの湿疹では、このような悩みが少なくありません。

アトピー性皮膚炎の治療では、毎日のスキンケアと、炎症を抑える薬による治療を組み合わせることが基本です。湿疹が落ち着いた後も、皮膚の状態に応じたケアと治療を続け、かゆみの少ない生活を目指します。

湿疹を繰り返すのはなぜ?

皮膚には、体内の水分を保ち、外からの刺激を防ぐ「バリア機能」があります。アトピー性皮膚炎では、この働きが低下し、乾燥や刺激によって炎症が起こりやすくなっています。

さらに、かゆくてかくことで皮膚が傷つき、炎症が悪化するという悪循環も生じます。

見た目の赤みが引いても、皮膚には炎症が残っていることがあります。このため、症状が出たときの治療に加え、よい状態を維持するための対応が大切です。

治療の基本となる3つの柱

アトピー性皮膚炎では、次の3つを組み合わせて治療します。

  • スキンケア:皮膚を清潔に保ち、保湿によってバリア機能を補います。
  • 薬による治療:赤みやかゆみなどの炎症を抑えます。
  • 悪化要因への対策:汗や摩擦など、その子の皮膚を悪化させる刺激への対応を考えます。

保湿剤と炎症を抑える薬は、役割が異なります。赤みやかゆみのある湿疹が続く場合は、保湿だけで対応しようとせず、炎症に対する治療も必要です。

家庭でできる毎日のスキンケア

入浴・洗浄はやさしく

入浴やシャワーで、汗や汚れを落とします。お湯は38〜40℃程度を目安に、熱いお湯や長風呂は避けます。

石けんや洗浄剤を使うときは、よく泡立て、手でやさしく洗います。タオルなどで強くこすらず、泡が残らないよう十分にすすぎます。皮膚に残った軟膏も、無理にこすって落とす必要はありません。

洗浄剤は、刺激が少なく、洗った後に乾燥しにくいものを選びます。乾燥が強い場所や、洗浄剤がしみる場所では、使用する範囲や頻度を調整します。

保湿は毎日の習慣に

入浴後はタオルで押さえるように水分を拭き取り、時間を空けすぎずに保湿剤を塗ります。朝と入浴後など、1日2回を目安に、皮膚の状態や医師の指示に合わせて続けます。

湿疹が落ち着いているときも、乾燥しやすい皮膚には保湿を続けることが大切です。保湿剤は、しみる・赤くなるといった刺激がなく、本人や家族が使い続けやすいものを選びます。

塗る量の目安については、子どもの塗り薬はどのくらい?FTUでわかる軟膏・クリームの適切な量も参考にしてください。

汗や衣類の刺激にも対応する

汗でかゆくなる場合は、シャワーで流す、ぬれた柔らかいタオルで押さえるように拭く、着替えるなどの方法で対応します。

衣類は、肌触りがよく、チクチクしにくいものを選びます。すべての刺激を取り除こうとするのではなく、実際に悪化につながるものを確認し、無理なく対応していきます。

よい状態を維持する「プロアクティブ療法」

プロアクティブ療法は、湿疹を繰り返す部位に対し、症状が落ち着いた後も抗炎症外用薬を定期的に塗り、再燃を防ぐ治療法です。毎日の保湿も続けます。

一般的には、次のように進めます。

  1. まず炎症を十分に抑える

    ステロイド外用薬などを使い、赤みやかゆみのある皮膚の状態を改善します。

  2. 診察で改善を確認する

    見た目の赤みだけで判断せず、皮膚の状態を確認して、薬の使い方を調整します。

  3. 定期的な塗布でよい状態を維持する

    毎日の保湿に加え、湿疹を繰り返す部位へ抗炎症外用薬を週2回などの間隔で塗ります。

「週2回」は一例です。使う薬、塗る部位・回数、続ける期間は、年齢や症状によって異なります。すべての子どもに同じ方法を行うわけではありません。

自己判断で回数を減らしたり中止したりせず、悪化したときの対応も含めて医師と確認することが大切です。

塗り薬に不安があるときは

ステロイド外用薬などについて、副作用や長期間の使用が心配になることもあります。

薬は、年齢、塗る部位、炎症の程度に合わせて選びます。必要な治療を行うことと、副作用に注意することの両方が大切です。

診察では、次の点を確認すると、家庭での治療を続けやすくなります。

  • どの薬を、どこに塗るのか
  • 1回に塗る量と、1日の回数
  • いつまで続け、どのように回数を調整するのか
  • 悪化したときや、薬がしみるときにどうするのか

不安や塗りにくさがある場合は、使い方を変更する前に相談してください。

受診・再相談の目安と当院でのご案内

次のような場合は、治療方法や皮膚の状態を見直すため、受診・再相談をしてください。

  • 赤みやかゆみが続く、または湿疹を何度も繰り返す
  • かゆみで眠れない、日常生活に支障がある
  • 指示された治療を続けても改善しない
  • 薬の塗り方が分からない、しみるために続けられない

当院では、皮膚の状態に合わせた薬の処方とともに、塗り方や使用量の目安、毎日のスキンケアについて説明しています。診察時には、使用中の薬や、実際に塗っている回数・量を伝えると、治療の調整に役立ちます。

当院での湿疹・アトピー性皮膚炎の診療については、アレルギー診療のご案内をご確認ください。

参考資料

参考資料の閲覧日:2026年10月21日。

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