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子どもの夜尿症(おねしょ)|原因・家庭でできること・受診の目安

「小学生になるのに、おねしょが続いている」「いつ相談すればよいのだろう」。おねしょについて、このように迷うことがあります。

夜尿症は、お子様の怠けや保護者の育て方が原因ではありません。夜間に作られる尿の量、膀胱に尿をためる働き、尿意で目を覚ます仕組みなどが関係しています。

この記事では、夜尿症の原因、家庭でできること、受診の目安、治療について説明します。

夜尿症とは?おねしょとの違い

乳幼児期のおねしょは、成長の過程でよく見られます。一方、5歳以上で、月に1回以上の睡眠中のおもらしが3か月以上続く場合を「夜尿症」と呼びます。

成長とともに改善することもありますが、ご本人が気にしていたり、ご家族の負担が大きかったりする場合は、自然に治るのを待ち続ける必要はありません。

夜尿症が起こる主な原因

夜尿症には、主に次の3つの要因が関係しています。

  • 夜間に作られる尿の量が多い
    尿量を調節する抗利尿ホルモンの働きなどにより、寝ている間に膀胱にためられる量を超える尿が作られることがあります。
  • 睡眠中に尿をためられる量が少ない
    膀胱にためられる尿の量が少なかったり、十分にたまる前に膀胱が収縮したりすることがあります。
  • 尿意で目を覚ましにくい
    膀胱がいっぱいになっても目を覚ますことが難しく、眠っている間に尿が出てしまいます。

これらが重なって起こるため、「気をつける」「我慢する」といった本人の努力だけで防げるものではありません。

家庭でできること

焦らず、叱らず、取り組める行動を認める

改善のペースには個人差があります。きょうだいや周囲のお子様と比べず、おねしょを理由に叱ったり、罰を与えたりしないことが大切です。

「おねしょをしなかった」という結果だけでなく、「寝る前にトイレに行けた」「記録をつけられた」など、本人が取り組める行動に目を向けます。

焦らず見守ることと、相談を先延ばしにすることは別です。困っている場合は、早めに相談して構いません。

夜中に決まった時刻に起こさない

おねしょを防ぐために、毎晩決まった時刻に起こしてトイレへ連れて行くことは、夜尿症を改善する方法としては勧められていません。

医師の指導で行う「夜尿アラーム療法」は、尿でセンサーがぬれたときに反応する機器を使う治療であり、決まった時刻に起こすこととは異なります。

水分は日中にとり、寝る前の飲みすぎを避ける

朝から夕方にかけて必要な水分をとり、寝る前にまとめてたくさん飲むことを避けます。日中から水分を減らしすぎる必要はありません。

必要な水分量は、年齢、活動量、気温などによって異なります。暑い日や運動後、発熱時などに、無理に水分を我慢させないでください。

なお、デスモプレシンを使用している場合は、副作用を防ぐための水分制限が必要です。普段の生活上の工夫とは区別し、医師の指示に従います。

寝る前のトイレと、排便の習慣を整える

就寝前にトイレへ行く習慣をつけます。日中も、遊びなどで尿意を長く我慢しすぎないようにします。

便秘は膀胱の働きに影響することがあります。便が硬い、排便時に痛がる、便が出にくいといった様子があれば、夜尿とあわせて相談してください。

小児科へ相談する目安

5歳以降もおねしょが続き、ご本人やご家族が困っている場合は、相談できます。生活習慣を見直してからでなければ受診できない、ということはありません。

例えば、次のような場合が相談の目安です。

  • 小学校入学の時期になっても、おねしょが続いている
  • ご本人がおねしょを気にしている
  • 洗濯や夜間の対応など、ご家族の負担が大きい
  • 宿泊行事に向けて相談したい
  • 半年以上おねしょがなかったのに、再びするようになった
  • 昼間のおもらしや、急に尿を我慢できなくなる症状がある
  • 便秘を伴っている

治療には時間がかかることもあるため、宿泊行事については、日程が分かった段階で余裕をもって相談するとよいでしょう。

早めの受診が必要な症状

次のような症状がある場合は、夜尿症以外の病気が関係していないかを確認する必要があります。

  • 排尿時の痛みや発熱がある
  • 急にのどが渇き、水をたくさん飲むようになった
  • 尿量が増え、体重が減っている

特に、急な多飲・多尿や体重減少は、糖尿病などでも見られるため、様子を見続けず早めに受診してください。

診察ではどのようなことを確認するの?

診察では、おねしょの頻度や始まった時期、昼間の排尿の様子、水分のとり方、便秘の有無などを確認します。尿検査を行い、症状に応じて追加の検査を検討します。

受診時には、次のことを分かる範囲でお伝えください。

  • 1週間に何日くらいおねしょをするか
  • 以前、半年以上おねしょをしない期間があったか
  • 昼間のおもらしや、排尿時の痛みがあるか
  • 普段の水分のとり方や、便の状態
  • ご本人やご家族が困っていること
  • 宿泊行事の予定

詳しい記録がなくても相談できます。排尿時刻や尿量などの記録が必要な場合は、医師から方法をご案内します。

受診前の準備に「夜尿相談シート」をご活用ください

おねしょの頻度や普段のトイレの様子、生活習慣などを整理できる相談シートをご用意しています。

印刷できる方は、分かる範囲でご記入のうえ、受診時にお持ちください。すべての項目を埋める必要はありません。

夜尿相談シートを開く(PDF)

記入や印刷が難しい場合も、そのままご相談いただけます。

夜尿症にはどのような治療があるの?

水分のとり方や排尿・排便習慣を整えることを基本に、症状、ご本人の気持ち、ご家族の生活に合わせて治療を選びます。必要に応じて、薬による治療や夜尿アラーム療法を検討します。

夜間の尿量を減らす薬

夜間に作られる尿の量を減らす薬として、デスモプレシンがあります。

使用する場合は、低ナトリウム血症(水中毒)を防ぐため、服薬前後の水分摂取について医師の指示を守る必要があります。発熱、嘔吐、下痢などがある場合の服薬についても、あらかじめ確認しておくことが大切です。

夜尿アラーム療法

尿でセンサーがぬれると音などで知らせる機器を使い、夜尿の改善を目指す治療です。お子様が音だけで起きられない場合は、ご家族の協力が必要になることがあります。

継続して取り組む治療のため、ご本人とご家族の状況を踏まえて選択します。

夜尿アラーム療法の使い方・効果・続けるときのポイント

昼間のおもらしや便秘への対応

昼間のおもらしや便秘がある場合は、その治療を優先したり、夜尿症の治療と並行して進めたりします。夜のおねしょだけでなく、日中の排尿・排便の状態も確認することが大切です。

おねしょのお悩みは、ご相談ください

夜尿症は、ご本人やご家族だけで抱え込む必要のない症状です。困っていることや、生活の中で取り組めそうなことを確認しながら、対応を考えていきます。

赤塚小児科医院での診療については、夜尿症の診療案内をご覧ください。

参考資料

参考資料の閲覧日:2026年10月21日

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